国際医療支援

感謝状 当クリニックを開院し10年以上経ちましたが、現在では多少なりとも地域の皆様のお役に立てるようになってきたのではないかと思っております。
しかし、以前から、日本の地域医療に目を向けているだけでいいのだろうかという思いが常にありました。
また、長年支援している「国際協力NGOワールドビジョン・ジャパン」などを通して、世界の貧困、紛争、被災地域、の子どもたちの現状を知るにつけ、医療の届いていない国外の地域に関心を向けるようになっていました。

そんな折、2017年3月と2018年3月にアジア最貧国ネパール(日本のGDPの1/200)の中でもさらに貧しい山岳民族の村に医療支援に行く機会が与えられ、実際に現地まで赴いて診療してまいりました。

医療支援2医療支援2首都カトマンズからバスで6-7時間、山岳民族の住む村には医師・看護師はおらず、病気・けがは祈祷師がみているような場所です。
乳幼児死亡率が高く、子どもたちは概して栄養失調気味でした。
ビタミン欠乏症による症状や寄生虫による腹部症状などが多く、最終的に100名弱の方々を診察し、2泊3日の短い支援期間を終え、山を下りました。

2018年11月には南米ペルーの貧困層への医療支援にも参加しました。
ペルーの医療事情も首都リマ以外では悪く、医師に診てもらうためには多額のお金が必要になります。2日間の無料診察には130名以上の方が受診されました。
このような貧困地域では、単発の医療支援を行うだけでは、その場限りの治療で正直あまり意味がないのかもしれません。何より、継続したサポートや保健衛生などの教育が重要です。

2019年11月には国連機関(UNRWA)の要請により、イスラエル・パレスチナ難民キャンプでも医療支援活動を行いました。数時間で80名以上の診療を行うハードなものでしたが、ネパール、ペルーとは異なる占領下の貧困も色々と考えさせられました。

私個人では大したこともできませんが、このような国際医療支援については今後も関心を持ち、気力体力の続く限り何らかの形で関わっていきたいと思います。